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高齢者の身体的特徴

高齢者の身体的特徴と転倒リスク

高齢者の体型は、脊柱の加齢変化により背部後弯(円背姿勢)となりがちです。

若い人の場合は脊柱がなだらかなS字状のカーブを描いており、頭部を含めた上半身の重さがうまく脊柱全体に分散されているため直立二足歩行に最適な体型となっています。しかし背中が曲がった姿勢になってしまうと歩行のバランスが崩れ、転倒の危険性が高まります。それに加えて神経や筋肉の加齢変化が起こるため、立って歩くための条件が減っていくことになります。
神経や筋肉の加齢変化とは、大脳や小脳の萎縮による判断力低下、適切な運動出力困難(ぎこちない動き)また筋肉量の減少に伴う筋力低下などが挙げられます。

そういった要因により高齢者の生活状況は座位や臥位中心の生活となり、そのことがまた身体を使わないことによる筋力、バランス能力、筋肉・関節の柔軟性の低下に繋がっていきます。(廃用症候群)
高齢者における筋肉の硬くなる原因

脊柱の弯曲異常(背部後弯)
上半身の重みが脊柱全体にうまく分散されず、特定の部位にかかるため、その部位の筋肉が硬くなります。
長時間同じ姿勢を続ける
寝てばかり、座りっぱなしの生活により筋肉を動かす機会が減り、血液の循環が悪くなります。(若い人の場合は立ちっぱなしの仕事など)
筋肉への長時間の圧迫
長時間の座位では、おしりやふとももの後ろ、背中の筋肉が常に圧迫されており、その部位の筋肉への血流が滞り筋肉が硬くなります。長時間の臥位では、寝る姿勢にもよりますが踵部、おしり、背中等の筋肉が圧迫されてその部位の血流が悪くなります。また同様に皮膚への圧迫がじょくそうの原因になります。
廃用症候群
立位や歩行機会の減少により、立って歩くためのおしりから足にかけての筋肉の萎縮が起こります。おしりの筋肉が減少すると(天然のクッションがなくなるため)坐骨が露出し、座っている時におしりが痛くなったり、転倒した時に大腿骨頸部骨折などの原因となります。
不良な姿勢を続ける
椅子が合っていない。テレビ等の位置の関係で一方向をいつも見ている等。


その他の原因として、

冷気
疾患によるもの
脳梗塞後遺症等による筋麻痺、パーキンソン病による筋固縮等
呼吸
肺気腫、ぜんそくなどにより頸部や胸部などの呼吸筋を過度に酷使している場合。

以上のような状況により筋肉が硬くなると
① 痛みが出る。
② 動きが制限される。

このことがさらに高齢者の転倒リスクを増大させることになります。